ホーム > 西田光孝社長コラム - 熱誠征萬象

 早いもので今年もとうとう師走。年々派手になる一方のクリスマスイルミネーションが、街を飾る時期になりました。
 この季節の忙しさといったら、本当に目が回るようです。あちらの会合に顔を出し、こちらでは総会が開催され、さらに社内の忘年会に足を運んでと、まさに分刻みの毎日が続きます。
 そんななか、いろんな場所でいろんな人の話に耳を傾けていて感じるのは、新しい時代が来ているのだなという実感です。来たるべき2018年は、まったく新しい年となるであろうことを、ひしひしと感じます。

 今年ビジネスの分野で私がもっとも驚いたのが、これまで考えられもしなかった現象が次々と起こってきたという事実です。たとえば、飲食サービスのチェーン店が人材不足を理由に大量に閉店を行ったり、24時間営業のファミレスやファーストフードの店舗が営業時間を短縮したり、宅配便が負荷のかかる仕事を断ったりなどという動きです。これまで拡大路線を歩んできた日本企業が、逆方向に舵を切らなければならない状況に陥る会社が出てきたということで、大きな衝撃を受けました。
 先月も書いた通り、その背景にあるのは少子化と人口減なのですが、先日は都市銀行の三大メガバンクが揃って大規模なリストラ計画を発表し、IT化の波に乗り遅れている企業の現実というものを見せつけられました。人口減とIT活用の波が、大きく影響を及ぼす時代がやってきているのです。
 この大きな変化に対応するために政府が打ち出しているのが「一億総活躍社会」を目指すための「働き方改革」で、正規、非正規の処遇差の撤廃や、長時間労働の是正などの課題が、各企業には課されることになります。
 私たちの業界にあっては、店舗の営業時間を減らすことや、サービス部門でITを活用するなどの方法が検討されることになりますが、一方でサービスの質を維持して顧客の満足度を高め、労働生産性を向上させながら利益を生み出していくことが責務となってきます。
 これは経営者としては実に頭が痛い課題で、来年度の経営のテーマになるであろうことは間違いありません。

 政府が打ち出す、働き手を増やす、出生率を上昇させる、労働生産性を上げる、の改革には大賛成です。われわれの仕事の未来を考えたときに、これらのファクターが不可欠であることは自明の事実です。
 ですが、働き手に働きやすい環境を整えながら、同時に生産性を上げていくというのは、これまでに経験したことのないテーマであるがゆえに戸惑いを感じてしまいます。しかしながらこれを実際に実現している企業があるのですから、できないはずはありません。
 そのためにはまず、スタッフを牽引していく管理職の「質」を高めることが第一と考えています。まずはそこから。そうしてお客様に今以上の満足を感じていただきながら、働き方の見直しに着手していく。改革の基本になるのは、やはり「人」そして「人作り」なのです。

 すべては新しい時代に柔軟に対応していくためです。新しい年、新しい波。舵取りの難しい時代が、まもなくやってきます。