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災害で失うものの大きさ

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災害で失うものの大きさ

 天高く馬肥ゆる秋、10月の到来です。
 ところが、今年の天候はどうでしょう。天高くどころか空が見えない日が続いて、9月30日現在東京では35日間の連続降雨を観測し、これが日々記録を更新しているというから驚きです。

懸念が現実化した今年

 とにかく今年の夏は災害続きで、すべてが把握できないほどです。
 7月28日に発生した熊本地震を皮切りに、お盆の時期の千葉豪雨被害、さらに富山県氷見市、石川県羽咋市の大雨被害、9月20日から21日にかけては台風25号の接近による豪雨で印旛沼が決壊するなどの被害が発生しました。
 台風25号の被害は千葉県にとどまらず、9月28日現在で関東の土砂災害は367件にのぼり、14人が死亡、行方不明2人、千葉県ではいまだに電気、水道が不通の地区がある状況となっています。
 地球温暖化による影響で、大量の水蒸気が発生し大規模な災害をもたらすことになるとは、繰り返し耳にしてきた予見ですが、それがとうとうわれわれの足元に押し寄せてくる夏となりました。

都市型水害の恐ろしさ

 被害をすこし具体的にイメージしてみると、まずは一連の水害で床上浸水の被害に遭った住宅では、水に浸かった家具家電の撤去作業が待っています。ボランティアの力を借りて運び出し、災害ゴミ置き場に持ち込まなければなりません。
 そこまで行ったところで、今度は家具家電を買い直す必要がでてきます。風水害による家財被害の保険には加入していない方も多いので、貯金をはたいてまたはローンを組んで購入です。
 マンションの場合は、電気設備が地下に設置してあるために浸水被害に遭うと電気系統がストップ。住民は水も出なければエレベーターも動かないという苦境に陥ります。
 オフィスビルの場合も同じです。エアコンなしでパソコンは動かずでは、仕事になりません。

生活を脅かす被害

 次に不動産の視点から災害を眺めると、被害に遭った地区の不動産には買い手がつきにくくなります。今回の被害では関東圏の土砂災害に遭った367か所が、その対象となってしまいます。同時にハザードマップで浸水が想定されたエリアに立つマンションは、敬遠されるようになります。
 これほどまでの雨が降り、水かさが増すことを想定せずに建設計画が行われてきたので、どこもかしこもお手上げ状態です。
 ここまで思いを巡らすと、これからの災害がいかに個人個人の生活を脅かし、いかに大きく国の経済に影響してしまうか想像にかたくありません。

新時代の新しい対策を

 もはや地球規模での温暖化を阻止することは不可能になりつつあります。せめて我が国だけは、温暖化による影響を想定した新基準での治水対策、土木対策に取り組んでいかなければならず、そのタイミングは待ったなしと思われます。
 私が会長を務める業界団体では、それぞれの災害に応じてお見舞金を被災地に送っているのですが、それがあまりに頻繁に災害が発生するがゆえに作業が追いつかず、とうとう年間を通じた予算を計上するべきではという意見まで出てくる事態となってしまいました。
 協会としてもこれから先、国にどんなことを要望すべきかを考えるべき時期にきていると実感しています。

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