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キュービクルの点検・更新

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キュービクルの点検・更新
事業用の建物に電気を供給するために欠かせない「キュービクル(高圧受電設備)」。普段はあまり意識することのない設備ですが、省エネ基準への対応やPCB含有機器の処分期限、部品の長納期化や更新費用の上昇など、近年はオーナー様が早めに確認しておきたい課題が増えています。今回はキュービクルの役割や点検の重要性、更新を検討する際のポイントについてご紹介します。

専門技術者による管理が必要な設備


キュービクルの役割

故障すると建物全体の停電につながるおそれがあります
定期点検と適切な維持管理が、建物の安定した運営には欠かせません

キュービクルとは、電力会社から高圧で受けた電気を、建物内で使用できる電圧に変換する受変電設備です。変圧器・遮断器・保護装置などを金属製の箱体に収めたもので、テナントビルや店舗、工場、倉庫など、一定以上の電力を使用する建物に設置されています。
 経済産業省では、キュービクルを「自家用電気工作物」と位置付けており、設置者には技術基準への適合や保安規程の制定・届出・遵守、電気主任技術者の選任・届出などが義務付けられています。日常の点検・保守は、電気主任技術者または委託を受けた電気保安法人・電気管理技術者が実施します。
 普段は目立たない設備ですが、故障すると建物全体が停電し、テナントの営業停止や設備の稼働停止につながるおそれがあります。そのため、定期点検と適切な維持管理が建物の安定した運営には欠かせません。


省エネ基準の改定と更新時の注意点


キュービクル更新時に確認するポイント


キュービクルの主要機器である事業用変圧器は、経済産業省が定める新たな省エネ基準(トップランナー基準)の対象となっています。2026年4月1日以降は、製造業者から出荷される油入変圧器・モールド変圧器が新基準対応品へ切り替わります。
 既に設置されている設備を直ちに交換する必要はありません。しかし、老朽化などにより更新する場合は、新基準に適合した変圧器を採用することになります。
 注意したいのは、新基準対応品では省エネ性能の向上に伴い、機種によって寸法や重量が変わる場合があることです。そのため、既設のキュービクル内に収まるか、基礎の強度や搬入経路に問題がないかなど、事前の確認が必要になります。
 また、キュービクルの更新は、建物ごとの仕様に合わせた現地調査・設計・製作・各種申請・停電工事を伴う大規模な工事です。さらに近年は部品の切り替えや納期の長期化も指摘されており、故障してからでは対応が間に合わない可能性があります。設備の更新時期が近い場合は、早めに現地調査や納期の確認を進めておくことが大切です。

PCBを含む古い電気機器への対応

古い変圧器やコンデンサーには、絶縁油にPCBが含まれている、または微量PCBに汚染されている可能性があります。環境省によると、確認対象となるのは、絶縁油の交換が可能な変圧器は一九九三年以前製造のもの、絶縁油封じ切りのコンデンサーは1990年以前製造のものです。
 低濃度PCB廃棄物の処分期限は2027年3月31日です。環境省では、それまでに施設内の電気設備を総点検し、対象となる機器がないか確認するよう求めています。また、PCB廃棄物を保管している事業者には毎年度の届出義務があり、届出を怠ると罰則の対象となる場合があります。
 ただし、PCBの有無は外観だけでは判断できません。銘板で製造年などを確認し、判定が難しい場合は専門業者へ相談しましょう。定期点検を受けている物件であれば、点検時にあわせて確認しておくと安心です。


PCB確認の目安

PCB廃棄物を保管している事業者には、毎年度の届出義務があります。

キュービクルは普段目立たない設備ですが、建物全体の電気を支える重要な設備です。故障してからでは対応が遅れる可能性もあるため、定期点検の結果を確認し、省エネ基準への対応やPCBの確認も踏まえながら、計画的な更新を進めていきましょう。

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