堅調のなかでの反省
新しい首相が就任し新しい内閣が発足しての10月になっています。
なにもかも刷新してのスタートと言いたいところですが、いつものようにごくわずかの人たちによって首相が決められ、われわれの手の届かぬところで政治が進んでいくという印象が拭えません。
政党政治だから仕方がないと言えば仕方がないのでしょうが、これでは若い人たちに政治に関心を持てと諭(さと)しても、難しいのかもしれません。
良いも悪いもひっくるめて、変わることのない日本の政治が続いていきます。
待ち望まれる本物の好景気
そんななか経済については日銀が追加の利上げを検討するくらいですから堅調に推移しており、不動産の分野においても追い風が吹いて、各種データが好調を物語っているところです。
しかしながら、国民の生活はあらゆるものの値上げが続いて苦しくなっていく実感しかなく、経済と心理が乖離(かいり)する状況がずっと続いています。
それが、ものの値段は上がるけど給料も上がってるから仕方ないよねという気分にならなければ本当の好景気にはならないのでしょうが、そここそが新政権に課せられた課題であろうと思うばかりです。
安心がもたらす油断
そうこう言っているうちに、私については傘下にある2つの会社がこの10月に決算を迎えることになります。
ところがここに大きな落とし穴があって、各種データが業界の好調を示すがゆえに上向きムードに流されて、大船に乗った気分でのんびりしていました。
そうしてあそこの会合に出向き、ここで会議に出席してと日々を忙しく過ごしておりました。
そんななかでいざ決算となると、決して悪くはないながらも、もっとできたはず、もっと結果が出たはずという思いに駆られてしまいました。
世の中が上向きムードにあるときほど、油断せず足元を見据えて歩かねばならないと自戒するに至りました。
時代に合った経営とは
かつての企業経営といえば、いかに企業を大きくしていくかに照準を合わせていたものです。
ところが時代が移り、少子化と人口減少が陰を落とし、グローバル化の波も遠く過ぎ去りつつある昨今、企業としてどこを目指すべきなのか悩める時代へと入ってきました。
そうして、会社を支えてくれるスタッフたちもかつてのがむしゃらさからは程遠くなって、ライフワークバランスが重視されるようになり…と、各人のライフバランスが大きく変わりつつあります。
そんななかで、手綱を引き締め、やる気を鼓舞し、企業として確かな歩みを維持していくためにはどうしたらいいのか、迷い考える決算の時期になっています。