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養子縁組の相続対策

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養子縁組の相続対策

 近年、芸能人などの資産家を中心に、養子縁組を活用した相続税対 策事例が増えつつあります。養子縁組は税負担を大幅に軽減できることに加え、確実に遺産を渡せるのが強みですが、法定相続人が増えることには争族トラブルのリスクも付きまといます。

 子供が増えるということは、法定相続人が1人増えることを意味します。相続人が1人増えれば相続税の基礎控除額は600万円増えます。同様に生命保険金の非課税枠は500万円、死亡退職金の非課税枠も500万円増加します。この全ての非課税枠をフルに活用できれば、縁組だけで課税対象となる相続財産を1600万円圧縮できるわけです。

 とはいえ、税金減額のためだけの養子縁組は税務署に否認される恐れがあるのも確かです。相続税法の基本通達では「相続税の負担を不当に減少させるためと税務署が認めた養子については、法定相続人から除外される」と規定されています。何が不当か具体的にはわかりませんが否認された事例は1件もないといわれますが、否認リスクがゼロではないことは確かです。

 又、デメリットとして遺産分割がまとまらないケースや、子供がいない場合は特に注意する必要がありますが、法定相続人が減り税額が逆に増える場合がありますので、養子縁組を考えている方は専門家に相談してからでも遅くはないのではないでしょうか。

岡 実 税理士プロフィール

岡税務会計事務所 所長

税理士登録  昭和58年3月
所属  東京税理士会 蒲田支部
TEL  03-3735-3820
E-mail  info@oka.zei-mu.com

 

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