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株式会社西田コーポレーションNISHIDA BLOGおもてなしの国で感動を与えるということ

おもてなしの国で感動を与えるということ

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おもてなしの国で感動を与えるということ

 暦が変わって、風が心地よい十月となりました。

 法律の改正によって今では日にちが変わってしまいましたが、十月十日はかつての体育の日。今から四十九年前に東京オリンピックの開会式が行われた日です。あれから半世紀もの時が流れて、再び東京の地でオリンピックを開催することになろうとは。幼い頃、東京オリンピックを我が目で目の当たりにした世代としては、懐かしさと嬉しさの混じった独特の感慨を持ってしまいます。

 それにしても今回の五輪招致の最終プレゼンテーションの見事だったこと。特に我が国を「おもてなしの国」と紹介したプレゼンターのスピーチには、すっかり感動してしまいました。

 「おもてなし」。旅行に出て海外の街を歩くと、この感覚が日本人特有のものであり、世界に誇るべき精神文化であることに気がつきます。道を尋ねれば誰でも丁寧に答えてくれる、物を落としたら見ず知らずの人がすぐに拾ってくれる、ひとたび店に入れば心を込めた丁寧な応対をしてくれる。まだあります。電車に乗る際には、順序よく並んで乗る、車内では静かにしていられる、席を必要とする人のために立ち上がれる。何でもないことのように思えますが、これは海外の人には、なかなか真似できないことであり、礼節と秩序を重んじる日本人の美点だと思います。

 

 そんな「おもてなし」の心が定着している国で、その国民に向けてサービスというプロのおもてなしを提供する場合には、苦慮することになってしまいます。なにしろ普通のことをしていたのでは、おもてなしにはならないのです。人の心を動かすまでの気配り、創意工夫を示すには、やって当然のことを行っていたのではお話になりません。さらに深く相手のことを考え、努力していく姿勢が不可欠となってきます。

 おもてなしの国でおもてなしを仕事にするには、大変な覚悟が必要となるのです。

 そんなことを考えながら今朝も社に着き、上がってきた報告に目を通すと、なんと驚くべき事態となっています。おもてなしの国にありながら、我が社のもてなしに満足できない方からのクレームがいくつも寄せられているではありませんか。いわく「尋ねたことに対しての回答がない」、いわく「頼んだことをいつまで待ってもやってくれない」あまりのことに私は愕然とし、次には不安と怒りがじわじわと沸いてきました。これでは、おもてなしの国も何もあったものではありません。

 早速、朝礼で檄(げき)を飛ばし、私の目にはたるんでいるとしか思えない社員の業務姿勢について叱咤激励を行い、管理者に対してはこのような問題を発生させないために細かく目を配るよう、指示を出しました。

 

 これから先、人口が減り市場が減少傾向となっていくなかにあっては、競争はさらに激化するでしょう。足元をきちんと見据えながら着実な業務を行い、お客様の信頼を得ていくこと。そして、さらには他社に真似のできないクオリティの高いサービスを提供していくことは、企業の未来を決定づけるほど大きな意味を持ってきます。

 どれだけお客様を見て、どれだけ気配りできるかが勝負なのです。

 おもてなしの国で、お客様に心から感謝していただけるような仕事をひとつひとつ積み重ねていく。そのことを心に誓いながら、この国で生きていく決意を新たにしました。

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