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株式会社西田コーポレーションNISHIDA BLOG時代の駆け足音に耳を傾けながら

時代の駆け足音に耳を傾けながら

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時代の駆け足音に耳を傾けながら

 時の流れの速さは驚くばかりです。

 ついこの間、新しい年が始まったと思ったら、あれよあれよという間に春が来て夏が過ぎ、秋もそこそこにもう師走。出かけて行く会合でも今年最後という言葉が出てくるようになって、すっかり気分は年末です。

 そんな各方面の集まりに忙しい数年を過ごしているからでしょうか、師走が近づくと自然と今年を振り返ることが習慣となってきました。一年を顧みて早々と新しき年に備える、といったところでしょうか。

 

 世界的にみるとシリア問題とそれに付随したテロが人々を震撼させた不穏な一年となりましたが、業務として一年を顧みてみると、こちらも大変な年だったなあという感慨がひとしおでした。

 つまり、賃貸住宅の業界においては、ついにボーダーラインに足を踏み入れてしまったのだなということを、改めて知る一年になってしまいました。2008年から始まった日本での人口減少は、まだ大丈夫だろうとタカをくくっているうちに7年が過ぎて、現実の問題としてわれわれの前に立ちふさがるようになってきました。すなわち、入居してくださるお客様の減少と空室の大幅な増加が、われわれが立つ地面を揺るがす事態になってきたのです。これは以前から予測されていたことで流れとしては当然のことなのですが、やはりいざ目の当たりにすると恐ろしいものがあります。そんな時代の早く激しい駆け足の音を、激流のなかに立つ人のように恐れながら聞く年となりました。

 

 とはいえ、恐れているだけでは何も解決しません。

 新しい年に新しい需要を求めて歩いてこそ、未来は拓けてくるものです。どんな流れのなかにあっても、なんとか足場を見つけて前進しなければならないのです。

 来年は賃貸業界の今までの常識を取り払った大胆な動きが必要とされてくる一年になると思われます。すなわち、今までのお客様の層からは離れて、新しい顧客を掘り起こしていく果敢な努力が必要とされてくると思います。たとえば、旅館業法のしばりを超えて海外からの旅行客のために賃貸住宅を活用していくこと、ホテルの代わりとして利用していただけるしくみを作り上げること、高齢者のための安心できる住まいを作っていくことなどなど、アイデアを出し合い、新しいニーズを掘り起こしていくことが大切になると思われます。さらにそのうえで、年々厳しさを増していく不動産オーナー様のために、フレキシブルにお役に立てるように尽力していくことにも力を注がなければと思っています。

 こう考えると、新しく訪れる一年を迎える心に、明るい光が射してくるように思われてくるから不思議です。

 

 大きな時代のうねりを感じた一年。そうして、そのうねりを明日を切り拓く大きな波にしたいと考えながら、今日も師走の街を会合場所となっているビルへ向かって足を急がせます。

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