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NISHIDA
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One Company

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One Company

極端に寒い日が来たかと思うと夏に逆戻りの日がやってきたり、行きつ戻りつを繰り返しながら少しずつ秋が本番になってきています。
 今年の秋の日本は、言わずと知れたラグビーイヤーとなっています。
 特に928日に開催された日本対アイルランドでの劇的勝利によって、列島ににわかにラグビーファンが増えて、日本開催のワールドカップは大変な盛り上がりとなってきました。

豪快さと緻密さと速さと

 かく言う私も921日に開催されたニュージーランド対南アフリカ戦を見るまでは、ラグビーというスポーツについてあまりピンと来ていませんでした。
 相撲取りかレスラーと見間違うばかりの大男が、走ったり取っ組み合ったり、はたまた肩を組み合ったり。なんだかルールが複雑なうえに、一体何をしているのかわからないことが多く、とにかく体重で押して行けばいい競技なのだろうと単純に考えていました。
 ところが、試合を見て驚いてしまいました。
 屈強な男たちがものすごいスピードでぶつかり合い、敵陣に突っ込んで行く。つぶされると、今度はまたすごいスピードで隣へ隣へとパスをつないで行く。それも相手の動きを見ながら、左に投げる素振りをしつつ逆にパスしたり、真後ろに投げてみたりする。これを瞬時に判断して行い、それを他のみんながあうんの呼吸で連携して行くのです。
 ダイナミックでありながら、緻密、そしてスピーディ。いやはや、見ているうちにすっかりその魅力に取り憑かれてしまいました。
 そして、ラグビーのあのボールが痛快です。丸くあるべきはずのボールが楕円で、抱えて走るのには好都合でも、手を放すと変な方向に転がって行きます。それを投げたり蹴ったりしなければならないという不合理。その不合理をあえて操ることで生み出される傑出した技。この日の観戦で、私は遅ればせながらラグビーデビューを果たしました。

ジャイアント・キリング

 それから一週間後に、我らが日本の強豪アイルランドとの一戦がやってきました。
 なにしろ、相手は世界ランキング2位の優勝候補。まずは歯が立つまい、せめて接戦で終わって欲しいと思いながら、テレビの前に座ったのですが、なんとランキング10位の日本が堂々の善戦ぶり。スクラムでも互角に張り合って、相手のペナルティなどでコンスタントに点を重ねて、ついにトライで逆転。さらに、ボールをゴールに蹴り上げて得点を重ねて強豪チームを突き放すという快挙。あまりの予想外の展開に、大興奮してしまいました。
 トライまで五人六人と正確につないで行く緻密な動きと、一糸乱れぬ連携プレー。知的で巧妙で、まるで芸術品を見るような見事な日本のプレーでした。
 そう、こんなことができてしまうのです。ラグビーの世界では番狂わせというのは珍しいらしいのですが、その番狂わせ(ジャイアント・キリングと英語では言うそうです)を日本がやってのけたのです。まさに感動また感動の瞬間でした。

結束の力に学ぶ

この日本代表の今回の強さの秘密はどこにあるのか。
 それを表わしているのが、チームのスローガンとなっている「One Team」という言葉です。
 チームがひとつになること。そこから強豪国にも負けない力が生まれてくるのです。一人一人が心を合わせて、ひとつの目標に向かって行くこと。この結束力と連携力そこが、どんなチームにも負けない強さを生み出していくのです。
 テレビ中継では、試合前のウォーミングアップを終えて、仲間の肩に手をかけながら一塊となって引き上げていく日本チームの姿が映されていましたが、この姿がその結束力そのものを表わしていました。
 それを眺めながら、これほどの連携を当社でも実現したいものだと、すぐさま仕事のことを考えてしまう自分に苦笑いしてしまいました。
 「One Team」が日本代表なら、企業に移し替えると「One Company」ということになるでしょうか。
 心をひとつにして、ひとつの目標に向かっていく。その大切さを心に刻んだことでした。


 そのラグビー。実は1013日に横浜で開催される日本対スコットランド戦のチケットを手に入れてくれた友人がいて、この日は生で大迫力の試合を観戦することとなりました。
 ワールドカップの迫力を味わいたい、「One Team」の力をこの目で見てみたいと、今からわくわくしています。

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