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NISHIDA
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渦中で新しい風を探す

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渦中で新しい風を探す

 ほとんど何もできず、ほとんど動かず、じっと耐えて日々を暮らしながら、とうとう師走がやってきました。
 2020年...オリンピックの年だったはずなのに、経済成長のない、停滞の足踏みの一年が終わろうとしています。
 不気味なことに巷では新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増えて、12月に入っても目を疑うような感染者数になっています。
 そうして、街を見渡すと師走らしさを感じさせるものは、街頭のクリスマスイルミネーションだけ。忘年会も飲み会も自粛を言い渡す企業がほとんどで、例年にはない静けさの中で夜が更けていきます。


逆向きトレンドのなかで

 我々の業界でも、異例の年末となっています。
 例年ならば、年末の書き入れ時に間に合うようにと準備を進めてきた飲食店がオープンしたり、来年春からの大学進学のために高校生の親子が物件を見に来たり、新年度からの移転を目指して新しいオフィスを求めるお客様が来店されたりといった風景が見られるものですが、そんな光景はほとんど見られなくなってしまいました。
 その代わり見られるのは郊外の広々賃貸物件を求めて来店された方々で、今まで注目を浴びなかった物件に申し込みが入ったりなど、都心から田舎へ、駅近から郊外へというトレンドが加速しているのが手に取るようにわかります。
 つまりはコロナ禍のなかで新しい風が吹いているのは事実で、我々としてもこの風を追い風に変えようと多様な作戦に打って出ているところです。
 たとえば、テレワークを行う人の拡大を受けて、空室となっている店舗や事務所などを、コワーキングスペースとして活用するように計画を立てたり、リモートワークやリモートスタディがスムーズにできるためのIT環境の整った賃貸物件作りを推進したり。
 おもしろいところでは郊外の古民家をリフォームして店舗や趣味の場として貸し出せるようにプランを練ったりと、コロナのなかでも行動できることを実践しているこの頃です。


コロナ禍の招かれざる波

 感染者の拡大に伴って、忘年会はもちろんなのですが、いろいろな協会や連絡会、協議会などの年末会合までもが中止になり、外部の方々と会わない日々が通常となってきました。
 お客様も遠慮されてあまり来訪されなくなり、なんだか自分を取り巻く世界がどんどん小さくなって、ちょっとした孤立状態になっているように感じることが増えてきました。
 これではいけない、何か知的な刺激を脳に与えなければと思って本を読むのですが、どういうわけだか文章が頭に入ってこないことがままあり、ページをめくるスピードもすっかり落ちて、もしかしてこれは老化というものだろうかと、ふと考えてしまいました。
 考え始めると不安がどんどん増していき、もしかして会社の同じスタッフに同じことを何度も言っているのではないか、記憶違いをしていないだろうかと考えてしまいます。かつては誰に何を言ったかをはっきり覚えていたものですが。
 コロナ禍の中で、もっとも警戒すべきは我が身の老いなのではないか。そういえば、今まで仕事一本でやってきて、趣味を楽しんでこなかったことも頭の鈍化・老化に拍車をかけているのではないか?...疑念が広がっていきます。
 ああ、世の65歳を超えた人なら誰もが恐れる言葉、それが老化なのだと思います。
 「街を元気に、あなたに笑顔を」というのが我が社のキャッチフレーズなのですが、まもなく訪れる新しい年には自らの目標として「頭を元気に、自分に笑顔を」を合言葉にしなければと考えた次第です。

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