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空室対策としての居抜き物件

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空室対策としての居抜き物件
飲食店や小売業などの店舗物件が退去する際、通常は店内の内装や設備をすべて取り外し、借りる前の状態に戻して退去するという契約が一般的です。しかし、近年は需要が高まっており、居抜き物件を探しているテナントが増加しています。解約の1ヵ月前まで居抜きとして募集することが空室対策としての有効な手段となる可能性があります。今回は、空室対策としての居抜き物件について詳しくお伝えしていきます。


居抜き物件とは



居抜き物件とは、前テナントが使っていた内装や設備がそのまま残っている状態で、多くの場合、飲食業が8割と多い傾向です。一方で、スケルトン物件は内装や設備がすべて取り除かれた状態であり、仲介物件の条件として全体の約8割がスケルトン物件というのが当社でご紹介している物件の傾向です。通常、退去時に原状回復を行い、スケルトン状態または設備を撤去して返却するという契約が多いです。ですが、居抜き物件は需要があるため、貸主の了承を得たうえで、解約の1ヵ月前まで居抜きとして募集し、決まらなければ契約通りスケルトンに戻すといったケースも見られます。設備の状態が良く、退去後、そのまま居抜きで募集を行う場合もありますが、リスクが伴うため数は限られています。


コロナ禍の影響、給付金終了による撤退、建築資材、人件費の高騰

近年、居抜き物件の需要はますます高まっています。その背景には、コロナ禍による撤退が相次いだことで、空いた物件を狙って資金力のある方々が新規開業を始めたことが挙げられます。また、コロナ給付金の終了に伴い、運営を続けられなくなったテナントが撤退し、そのタイミングに合わせて開業を目指す人も増加しました。さらに、建築資材や人件費の高騰も大きく影響しており、開業資金のハードルが以前より高くなっています。そのため、前テナントが残した内装や設備をそのまま利用してコストを抑えられる居抜き物件は、借り手にとって非常に魅力的な選択肢です。また、開業までの準備期間が短縮され、工事や設備導入の手間も省ける点も大きな魅力といえるでしょう。


空室対策としての効果と注意点は?

空室期間が短縮できる

新規事業を始める際は、リスクをできるだけ減らし、余裕を持って取り組みたいものです。居抜き物件は、そのような観点から借り手にとって非常に魅力的であり、契約までのスピードが上がる可能性が高まります。また、退去者も原状回復費用を節約したいため、同業者に声をかけ、そのまま次のテナントが決まることも少なくありません。こうした要因から、物件に魅力を感じた借り手が集まり、結果として空室期間が短縮されることが期待できます。


イメージがわくので契約までの意思決定が早い

こちらも契約までのスピードがあがる要素のひとつ。店内を見てイメージがわきやすいので、気に入ったら意思決定までははやいでしょう。前述と同じくその分、空室期間が短くなります。


物件に付加価値がつく

物件の内装や設備を残しておくことで、新たな借り手に対して物件に付加価値を提供できます。内装工事の費用を抑えられるなら賃料の値下げ交渉が発生した場合でも抑止になることがあります。


居抜き物件の注意点と対策




・設備は10年を目安に判断
・業種にニーズがあるかどうか
・建物全体の業態と状態で判断

注意しなければならい点は、すべての設備がきれいな状態、使える状態で引き渡せないことがあるということです。特に設備に不具合があった場合は、反対にマイナスの印象を与えてしまいます。現地に赴き、次の借り手が魅力を感じる状態なのかどうかをしっかりと確認して判断しましょう。
次に、前テナントの業種、例えば居酒屋であったら次のテナントが居酒屋や飲食という同業種に限定されるのでその業態のニーズとビル全体の業態も見る必要があります。退去予定の店舗が飲食でそれ以外のテナントがサービス業だった場合、スケルトンにしたほうがサービス業からの人気が高くなる可能性があります。他には、ビルの建て替え工事が決まっており、3〜5年以内に退去するという契約を結んでいる場合は、短期で貸すことを前提にスケルトンではなく居抜きで募集するという方法も検討してもいいでしょう。



契約書で明確に

解約までに居抜き物件として取り扱う場合は、 必ず原状回復義務を引き継ぎ、新しいテナントと契約を結ぶ際にはこの点をしっかり明記するようにしましょう。また、全てが居抜き物件として貸し出せるかはケースバイケースになってくるので専門家の判断を仰ぐと良いでしょう。


NISHIDAでは、さまざまな経験や成功事例を分析し、「どういった物件が決まりやすいのか」ということを社内で共有しています。そして、社内で得た情報をオーナー様への提案に活用しています。居抜き物件については、ニーズの高さから上手に活用すれば借り手が現れるという点から、今回は対策の一つとしてご紹介させていただきました。他にも有効な情報があれば、随時発信させていただきます。また、お困りごとなどがございましたら、お気軽にご連絡ください。担当のスタッフがしっかりと対応させていただきます。

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