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NISHIDA
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忘年会 忙年会 望年会

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忘年会 忙年会 望年会

 日々を忙しく暮らしているうちに、今年もこの季節がやってきました。師も走るという十二月の到来です。

 その予兆はすでに十一月半ばくらいから始まります。あちらこちらで会合や忘年会が開催の運びとなり、東へ西へと出かけることがぐんと増えてくるのです。その合間を縫って、社長決裁を待つスタッフの書類に目を通し、来年の事業計画を立ててと、忙しさは年末に向かって加速度を増してきます。

 

 以前から師走の慌ただしさは特別だったのですが、ここ数年はさらに時間のなさに拍車がかかってきています。というのも賃貸住宅の管理企業で作った全国組織の協会の役員を務めているからで、この絡みでの会合や忘年会がスケジュールに組み込まれてくるためです。社内で懸案となっている事柄や仕事の進捗ぶりなどに気を取られつつも会合に出向いていくのは後ろ髪を引かれるような思いなのですが、それでも会合やパーティに顔を出すと良かったと思うことが常です。

 忘年会というのは文字通り一年の苦労をねぎらい辛かったことは忘れて、また新たな気分で新しい年を迎えようと言う催しなのですが、私はこの言葉の姿勢が後ろ向きであることに昔から違和感を感じていました。忘年会は忘れることばかりではないはずです。

 協会の忘年会では、全国各地から同業他社の企業が一斉に集まってきます。そのなかで業績発表などを行っていくのですが、このデフレ下においてどの企業も増収増益を実現しています。昨年より後退したという企業は、ただの一社もありません。この逆風吹き荒れる時代においてそれぞれの会社が、それぞれの地で、工夫し開拓し確実に成長して師走のこの日を迎えているのです。

 これはわれわれにとってはとても大きな刺激で、負けてはいけない、現状に満足してはいけないということを改めて認識させられます。今まで通りというスタンスでは企業としての成長はありません。私たちも企業としてもっと飛躍できるはず、もっと成長できるはずです。この意識は経営者や役員、管理職が持つだけでは、真の成長は望めません。全スタッフがそれぞれの立場で「成長」を考えていくことが大切になります。目の前の仕事を黙々とこなしていくだけでは十分ではないのです。もっと改善できる点はないか、もっと良い方法はないか、もっと違うことができないかと頭に汗して考え、実践していくことが大事なのです。

 若いスタッフにとっても、指示されたことをきちんとこなすだけではなく、さらにそのうえを目指して改善方法を見つけていく、自ら仕事を掘り起こし業務へと結びつけていくことが肝要となります。それは、原状回復工事や物件清掃などに関わっている作業スタッフにも当てはまることで、伸びていこう、成長しようという気概があれば、仕事のやり方や時間配分、スタッフの動きなどあらゆる面での改善につながってきます。

 十二月です。現在の自分たちをもう一度見つめ直し、「さらに前へ」「さらに上へ」と意気込みを新たにしなければならない時期です。

 

 忘年会は師走の忙しさのさなかに行うので「忙年会」を当てるべきところですが、実はいろんな人と交流し一歩引いて自分を見つめることで、来年の目標や希望を見つけ出す「望年会」が本来の姿ではないでしょうか。忘れるのではなく、希望を新たにする。

 今年の忘年会が、皆様にとってそのような前向きのものになりますように。

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