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組織再編と危機感と

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組織再編と危機感と

 風薫る五月。一年でもっとも心地よい季節の到来となりました。

 当社にとって五月は、新しいスタッフを迎え入れて組織を見直し、また新しい一歩を踏み出す組織改編の時期になります。そのため四月に入ってからは、我々の業務の現況をあらゆる角度から見つめ直し、どこが弱いのか、動きが滞っている部署はないのかをひとつひとつ洗い出し、そのうえで来年に向けてどこをどう強化していくかを練り直す作業で毎日が忙殺されていきます。

 それは厳しいながらも心躍る仕事で、毎年長い戦(いくさ)に挑む武将の心根で意気揚々と戦略を練っていたものです。ところが、今年は少し様子が違うのです。状況を考えれば考えるほどに慎重にならなければと心を引き締めることになり、いつものワクワク感から心は離れ、真剣な心持ちにならざるを得ないのです。

 

 新聞などの報道によりますと、円安を背景に景気は大企業を中心に好転。社員の給与なども上昇の傾向で、この好循環が中小企業に浸透するのを待つのみということになっています。

 ところが、我々を取り巻く状況はどうでしょう。

 不動産管理業は人を相手にしている仕事なのですが、その要(かなめ)となるべき人口は減少の一途。神奈川県央エリアにおいては空室率が大幅アップし、これが年々悪化してきている状況です。なにしろ部屋を借りてくれる人口が減ってきているのですから、事態は深刻です。かつて遠方から通学のために転居してくる大学生をメインターゲットとしていた厚木においては、大学そのものが減り、学生の数も減ってと、八方塞がりの状況です。

 そんな厳しい状況のなかで、お客様に満足していただくためには並大抵のことをやっていたのでは追いついていきません。このお客様のために先細り状況が明白な現況のなかでなんとか活路を見出していくためには、今までにはないやり方に大胆に挑んでいかなければならないのです。

 今こそ企業としての力が試される時期はないと言っても過言ではないでしょう。

 

 今年の組織編成は、このような危機を乗り切っていくためのかつてない布陣となったことは言うまでもありません。

 変化するお客様ニーズにフレキシブルに対応できる体制を整え、無駄なく力強く現場が動いていける組織とすること。厳しい状況下では集客、接客、不動産管理のあらゆる分野で、ちょっとしたミスや見落としが致命傷となっていきます。これをひとつひとつ丁寧にこなしていける強靭でキメの細かな体制とすること。そうして、今までにない発想で顧客獲得のための戦略が立てられる「攻め」型の組織とすること。そんなことを念頭に置いた編成となり、現在微調整の段階に入っているところです。

 

 今まではこれをやろう、あれをやりたいという期待感が後押しとなって行ってきた組織再編ですが、今年はお客様と社会への責任感をかつてないほど感じての作業となっています。

 私たちの努力が、お客様ひとりひとりの利益と地域社会の利益となることを肝に銘じて、新しい組織で、新しい発想で、明日を力強く歩んでいきたいと思っています。

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