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株式会社西田コーポレーションNISHIDA BLOGハングリーであれ 情熱的であれ

ハングリーであれ 情熱的であれ

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ハングリーであれ 情熱的であれ

クリスマスイルミネーションの下を北風が通り抜けて、ああもう師走なのだなと襟元を搔き合わせる時期となってきました。
 令和最初の年が終わるということで、今年一年を振り返る季節の到来です。
 本年の当社はというと、世界経済の減速が叫ばれ、不安定な世界情勢の中で多くの企業が業績不振に苦慮するなか、まずまず安定して推移できたのではないかと思っています。周囲の状況を見るとこれはやはりありがたいことで、長年の積み重ねが実を結んでいるのだろうと推測しています。
 ところがその一方で、あまり好ましくない事柄も見えてきて、どの企業も歩む道ながら、なんとか打開策を見出したいものだと考えているところです。

減ってゆくガッツのある人材

 好ましくない事柄というのは、年々スタッフのガッツや前向きさが目減りしてきているような気がしてならないことです。
 この時期当社では賞与を見据えた評価会議を行って本年度の各人の活躍を検証するのですが、目標を掲げてもそれを追わず諦める人が増えてきているように思われます。もちろん、働き方改革が施行されて達成するための時間が十分ないことも影響しているのですが、それにしてもハングリーに数字を追う人が減ってきているのは事実です。
 上昇志向、向上心、成功欲、前向き、貪欲、ガッツ、がむしゃら、ガツガツ…そんな言葉で表現されるスタッフが、とても少なくなってきているのです。
 これは当社だけの問題ではなく、世の中全体の流れなのでしょうが、とにかく今の若い人たちにはがむしゃらさ、ハングリーさが欠けています。そうして、彼らになんとが頑張ってもらおうとしてハッパを掛けようとすると、すぐに登場してくる「パワハラ」の言葉。…どうしたものかと考え込んでしまいます。

われわれは何を目指すのか

 企業としての事業が安定するのはとても良いことなのですが、そのなかでスタッフの士気をどう鼓舞していけばいいのか、経営者としては悩みあぐねるところです。
 安定に安住すると、かならずや慢心のまたは後退の罠に陥ってしまいます。
 ゆるい、頑張らない、高望みもしないことが平常化しているなかに身を置いているスタッフたちに、どんな方向づけをすれば歯車が噛み合って動力が力強く動き出すのか。一年の終りにそんなことを考えている私です。
 こんなときには、他社の例からヒントを探ることにしましょう。
 かのトヨタ自動車は2019年4~9月の連結決算で、円高も影響して売上高、純利益ともに過去最高を更新しました。そのトヨタの豊田章男社長は、今年5月の記者会見の席で今後の脅威はと尋ねられて「トヨタは大丈夫、という気持ちが一番、危機につながるのではないか」との発言をしています。さらに、今年3月に売上高が初めて30兆円を超えたことに関して、「販売店、仕入れ先、従業員、すべての人たちがコツコツと積み上げてきた結果だ。あらためて感謝申し上げたい」と語り、私などはそこに企業経営の基本があるような気がして大変感動しました。
 そのトヨタのある愛知県豊田市に最近出向いたという人の話によると、仕事後の飲みの席でそれとなく聞き耳を立ててみると、トヨタの従業員は皆が世界を語っていたとのことです。
 つまりはそういうことで、どこを向いて仕事をしていくか、その方向づけによって、企業はさらに高みを目指していけるということなのです。


 では、振り返って当社はどこを目標に歩んでいけば良いのか。
 2019年最後の一ヶ月を、その問いを自らにし続けることで、新しい年への答えを出していきたいと思っています。

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