会計検査院とは

税金の用途は多岐にわたり、それを逐一チェックすることは実質的に不可能です。しかし納めた税金が正しく使われているかどうかを知ることは、納税者として当然の権利です。そのため、国の収入や支出が適正に使われているかを調査する、内閣にも裁判所にも属さない独立した憲法上の機関として「会計検査院」が存在します。
憲法90条では、国の収入支出の決算はすべて検査院がチェックし、その結果を毎年内閣に提出しなければならないと定めています。また会計検査院法では、検査院は内閣に対して独立の地位を有すると規定されています。
検査の結果、税金の無駄遣いが判明すれば、検査院は各省庁に対して是正を求めることができます。また重大な過失などによって国費が失われた時には、責任者に対する懲戒処分を要求することも可能です。2017年度のデ−タ−では、検査院によって1年間で374件、約1157億円の税の「無駄遣い」が指摘されています。しかし懲戒処分の要求に一定の拘束力がある一方で、無駄遣いの指摘への対応は各省庁に任されています。そのため、検査院の指摘が次の予算編成や執行に反映されているとは言い難いのが実情のようです。
それにしても「桜をみる会」に多額の血税が使われているのが明るみに出ましたが、検査院のチェックはどうなっていたのでしょうか?
岡 実 税理士プロフィール
岡税務会計事務所 所長税理士登録 | 昭和58年3月 |
所属 | 東京税理士会 蒲田支部 |
TEL | 03-3735-3820 |
info@oka.zei-mu.com |