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時代の変わり目と若者と

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時代の変わり目と若者と

 桁違いの猛暑が収まらぬなか、先月末に突然の安倍首相の辞意表明となり、コロナと熱中症の話ばかりで辟易していた国民が、少しひと息をつくように感じられるのは、私だけでしょうか。
 なにしろ新型ウイルスの感染発生から半年が経ったというのに、一向に収束へ向けての出口は見えてこず、ただ警戒と自粛を強いられるだけの生活では、誰でもうんざりしてしまいます。
 そんななか飛び出してきた首相交代の出来事は、不謹慎ながら目の前の見えざる敵のことを一時的にでも忘れる気分転換の役割を果たしているように思います。


時代の終焉と伴う不安

 それにしても、安倍一強と言われ、7年半におよぶ長期政権を築いた安倍首相です。これが辞任するとあれば、ひとつの時代が終わったと考えるのは当然のことです。
 アベノミクスの掛け声とともに大胆な金融政策と成長戦略で、一定の成果を実現した安倍政権。さらに外交面で手腕を発揮し、トランプ大統領と親密な友情関係を築き、先進国首脳サミットなどで存在感を示して、世界に日本という国を印象づけました。
 その一強状態も、相次ぐ忖度問題と新型コロナウイルスの蔓延に足元をすくわれ、持病が再発しての幕切れ。
 気の毒には思うのですが、一方でコロナ対策や中国の海洋進出などで待ったなしの対応が求められるなかでの交代劇に、国民としては不安が広がっていくのも事実です。
 いち早い次期政権の確立と始動を期待したいところです。


お盆の習慣に思うこと

 そんななか私はというと、もう半月以上も前のことになりますが、いつものようにお盆を迎え、いつもと同じ時間を過ごしました。
 つまりは、母の家である実家に帰り、お墓の掃除をして墓参りを行い、先祖の霊に手をあわせてきました。
 もちろん、コロナ禍にあっていつもとまったく同じというわけにはいかず、施設に入所している母は外出できないため、時間を区切っての面会となり、実家で兄弟たちが集まるということもなく、少々寂しいお盆になりました。
 それでも、お墓に向かって静かにうつむき、心のなかで祖先の名前を一人ずつ思い返し、子孫であるわれわれのことを見守っていただけるようにお願いをしていると、心が落ち着いてきて、静かな喜びに満たされてきました。
 そのなかで我が身を反省し、今の自分を見て父なら何と言うだろうという、今一度初心へと立ち返る思いも湧いてきて、やはり、このような伝統行事には素晴らしい恩恵があるのだなと改めて思った次第です。
 しかしながらお墓の周りを見回すと、線香の匂いもしなければ真新しい花も見当たらなくて、コロナの影響の大きさにむなしさを感じてしまいました。どんな状況下でも、失ってはならないことがあるのに、という感慨が迫ってきました。


75年目の形骸化を問う

 そんなことを思っている間に、8月15日は終戦記念日ということで、75回目の戦没者追悼式が執り行われて、辞意を固める前の安倍首相が言葉を述べました。
 そこで繰り返される言葉は、75年間一貫して同じです。「戦争の悲劇を再び繰り返さない」「尊い犠牲の上に今日の繁栄があることを忘れてはならない」。
 また、広島・長崎の「原爆の日」で語られる被爆者の挨拶も、「戦争は二度と起こしてはならない」と語ります。
 それを見ながら、私はこれは単なる言葉の挨拶となってきているのではないかと危惧してしまいました。
 75年が経って、世界情勢が大きく変化してきているなかで「戦争はいけない」と言い続けるだけで、本当にいいのだろうか。では、そのためにどうしたらいいのかという議論がなぜなされないのだろうか、と。


あきらめの風と何もしない病

 折しも世の中は、首相交代のタイミングとなりました。
 後任は自民党が決めることとはいえ、私は若い人がもっと環境や平和維持や外交などについて真剣に考え、議論すべきではないかと考えています。
 コロナ禍で集まることができない、遠くに行くことも自粛しなければならない。そんななかで、若い人の間に「何もしない病」が定着してしまうことを、大変に心配しています。
 ツイッターでつぶやくから発言していると考える人もいるかもしれませんが、つぶやきと議論は違います。一方的なつぶやきで、さらに「いいね」が集まったから、それでいいと考えるのでは、あまりに安易に過ぎないでしょうか。
 大人たちが作った社会から一歩出て、自分たちの未来を自分たちで作り出していく、そんなエネルギーと行動力こそが、若さではないでしょうか。
 どんな世にあっても、若者は新しい未来を切り拓き、動かしていく気概を持ってほしいと考える、コロナ禍のなかの私です。

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