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NISHIDA
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珍社会人一年生

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珍社会人一年生

 今年は季節の巡りが早いようです。
 毎年新しいスタートを豪奢に祝ってくれる桜が、急ぎ早にはらはらと散るなかで新年度が始まりました。
 首都圏では3月21日に長かった緊急事態宣言が解除されて、まさに晴れて春がやってきた感じです。感染者は増え続けていると政府は警告を発していますが、ワクチンの存在が後ろ盾となって、一年間我慢を続けた国民の浮き立つ気持ちは抑えられそうにもありません。


目からうろこの春

 かく言う私も、緊急事態宣言の解除を合図に、のそのそと動き始めました。
 手始めに馴染みのホテルでランチでもと出かけて、仰天してしまいました。ホテルを埋め尽くす人また人。予約を取っていたから座席があったものの、すでに満員御礼の状態です。
 いつの間に、こんなに人が動き出していたんだろうと、首をかしげてしまいました。
 そうこうしているうちに、今度はお客様が挨拶に訪問してくださいます。
 いろんな話を聞いているうちに、なんと世間が驚くべきことになっていることに気がつきます。緊急事態宣言の影響で、どの業種も業績が伸び悩んでいるに違いないと思い込んでいたのですが、実はサービス、小売り、飲食を除く多くの企業の業績が、好調に推移しているというのです。
 2021年1~3月期の実質GDP成長率はマイナス成長と各アナリシストが予測しているのを鵜呑みにして、どの業界も苦しんでいるに違いないと思い込んでいた私は、目が覚める思いでした。


禍のなかの蛙

 なぜこのような浦島太郎のような状況になっているのか。
 それはやはりコロナ感染を恐れるあまりに、出社しても外出を控え、誰ともしゃべらずお昼を食べ、お客様とお会いすることも最低限にしてスタッフだけとやりとりをし…とやっているうちに、すっかり「禍のなかの蛙(かわず)」になってしまっていたのだと思い当たります。
 もはや大海のことは知るよしもなく、ほとんど冬眠状態になっていたのです。
 そこに春が巡ってきて、見渡す世の中のなんと刺激的で活気に満ち溢れていることでしょう。
 私は自分が、社会に足を踏み入れたばかりのフレッシュマンであるかのような錯覚を覚えます。
 そうして、コロナを理由に受け身、守り、怠慢に傾いていた自分を恥ずかしくも思います。


再びスタートラインに立つ

 そんな折りに、私は桜に先立って誕生日を迎えました。
 またひとつ年を取るのかと思っていたところに、突然のサプライズがあって、このような齢(よわい)を重ねた私をスタッフがお祝いしてくれるではありませんか。
 なにしろ、お祝いやパーティなどがすっかり息をひそめて無きものになっていた昨今だけに、サプライズが本物のサプライズになってしまいました。
 そうして、このスタッフのためにもなんとか頑張っていかなければと、改めて思ったような次第です。
 人と人とのつながりは、生きていくうえでの基本です。
 コロナで委縮するのではなく、人と会い、コミュニケーションを取って、生きた情報を手に入れることの、なんと大切なことか。
 やるぞと思わず、声に出していました。
 新しい風が吹く社会で、アンテナをしっかりと立てて、積極的に攻撃的に歩んでいかなければ。
 社会人一年生のようなはやる気持ちで、闘争心を燃やしている自分がいます。

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