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株式会社西田コーポレーションNISHIDA BLOG目に青葉、頬に薫風、揺れる大地

目に青葉、頬に薫風、揺れる大地

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目に青葉、頬に薫風、揺れる大地

 一年でもっとも美しい青葉の季節がやってきました。
 街を彩る木々は一斉に新芽を芽吹かせ、木全体が柔らかい緑色に輝いて、見る者の心を弾ませます。吹き渡る風は、新鮮な生命の息吹きを運んできて、まさに薫風といったところです。
 そんななか、我が社でもこの春新しく仲間に加わった8名のフレッシュマンたちが、爽やかな笑顔を振りまいてくれています。彼らは目下新人研修の真っ最中で、希望に満ちたまなざしで先輩たちの仕事ぶりを学んでいます。毎年の ことながら、その存在はフレッシュで活力にあふれていて、会社全体に新鮮な 風を吹き込んでくれています。

 そんな希望に満ちた季節のはずなのですが、広い日本のなかにはそれとはほど遠い心境の方々がいらっしゃるのも事実です。 4月14日と16日に相次いで発生した熊本地震では、最大震度7の揺れが2回連続 で起こるという今までに経験したことのない大災害となりました。熊本城天守 閣の瓦は落下し、築城当時から400年も残っていた櫓は倒壊、九州地方の大動 脈である九州新幹線と九州自動車道はどちらも不通となり、被害を受けた家屋 は1万軒近くにのぼるといわれています。地震にはつきものの津波と大きな火 災がなかったのが不幸中の幸いでしたが、それでも避難している人はピーク時 に18万人と途方もない数でした。
 テレビのニュースで映し出される被害状況は目を覆いたくなるほどで、改めて地震の恐ろしさを思い知らされました。

 熊本には業界の会合などで知り合った同業会社があるのでお見舞いの電話をかけてみると、とにかく米と水が欲しいから送ってくれとのこと。できる限り多くの量をと手配して送りましたが、そのさなかにも思うのは、これを対岸の火事として終わらせてはならないという戒めです。5年前の東日本大震災以降 、日本列島は火山地殻の活動期に入っていると言われています。いつどこで大きな地震が発生しても不思議ではないのです。そうなる前に大災害に備えておくことがどれほど大事かを、改めて知らされる今回の地震です。
 熊本の場合は18万人の避難者で収まりましたが、もし同程度の地震が人口過 密の首都圏で発生したらどうなるでしょう。自らが自らの手で命を守り、生き延びていく以外に方法はないのです。
 我が社は小さいながらも100名を超える従業員を抱えて活動を行っています 。私たちの周りには、その数十倍もの数のお客様やオーナー様がおられます。 緊急時に社員だけでなく、関連のある方々の生命をもサポートできるほどの体制を整えていく必要があると思うのです。

 そこで早速、緊急時への対応を幹部に指示することにしました。
 水、食料などの備蓄を進め、さらに災害時での行動マニュアル作りを行うことを決めました。
 まずは身の安全を図ること、次に被害状況を把握し、場合によっては倒壊物件から怪我人を助け出すレスキュー活動を行うことも必要となってきます。大災害時には公的機関の援助には限りがあります。どの建物に誰が住んでいるのかをいちばんよく把握しているのは、管理会社です。管理会社には大きな責任 があると思います。

 そのうえで、数日間自分たちだけでなんとか生きていくこと。食料や生活するための最低限の物資が必要となります。無駄になることを恐れず、十分な量を確保しておくことが大切です。みんなで生き延びていくためには、どうしたらいいのか。
 そんなことを考えながら皆の働くオフィスに出向くと、その一角で明るい笑 顔の一群が目に飛び込んできました。

 新しく社会への第一歩を踏み出した新入社員たちのためにも災害時の体制を 整えて万が一に備え、彼らの将来を守っていかなければとの思いを新たにしました。

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