土地の「時価」
土地を親族間などで売買する場合には、土地の時価に注意が必要です。土地の価格には様々な価格が存在するからです。3月28日に平成28年の「地価公示」が発表されました。地価公示とは国土利用計画法により毎年1回、1月1日における正常価格を公表するものです。これは一般の土地取引の指標ともなっています。今年は全国平均で 8年ぶりの上昇に転じました。三大都市圏平均においては、昨年に引き続き、住宅地、商業地ともに上昇傾向を継続しているそうです。他人(第三者)との売買であれば、時価の問題は生じません。経済取引として当事者間での合意金額が時価になります。親族間などでは恣意的な価格が可能になりやすいので問題が生じます。
恣意的でない客観的な時価
① 近隣売買実例
② 不動産鑑定士による鑑定評価額
③ 公示価格などの公的評価額
これらの金額も客観性という点では問題ないでしょう。ただし公的評価額は実勢価格よりも安くなっていますので、少なくとも実勢価格100%に割り返した金額を用いましょう。
上記方法で求めた金額は時価として認められるでしょう。時価でない金額での売買は税務上リスクを伴いますので適正な売買価格を適用しましょう。
岡 実 税理士プロフィール
岡税務会計事務所 所長税理士登録 | 昭和58年3月 |
所属 | 東京税理士会 蒲田支部 |
TEL | 03-3735-3820 |
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