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私のトランプシンドローム

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私のトランプシンドローム

 寒さと暖かさを揺れ動く気まぐれな天気に惑わされているうちに、早くも今 年の暦が一枚めくられて如月の頃となってきました。
 私たちの業界では繁忙期の真っただ中なのですが、世の中は米国トランプ大 統領の就任から10日余りが過ぎて、型破りのリーダーの一挙手一投足に振り回される状況が続いています。
 トランプ氏のことは、このブログでも半年ほど前に一度触れました。あまりの過激な発言に、「消えていくべき人物」というレッテルを貼らせてもらったのですが、それがまさかの大統領となってしまった事実に、私もしばらくは呆 然としてしまったものです。
 さてそのトランプ大統領。相変わらずの激しい言動に全世界で抗議運動が起 こっているようですが、しかしながら大統領としての視点から離れて一人の経営者として眺めてみると、これはすごい人物であると認めざるを得ないという 結論に至ります。今までに6つの事業を破綻させたものの、不動産王としてオ フィスビル開発や運営を行うかたわら、カジノ、ホテル、ゴルフ場などのリゾート開発も行って、現在の総資産は約40億ドル(約4600億円)というからものすごいものです。
 ここまでビジネスを成功させた伝説の事業家が大統領として何を行うんだろ うと見守っていたところで、就任した途端に始めたのは候補者時代に掲げた公約の実行です。すなわち、メキシコとの国境に壁を作り、TPPから正式に離脱し、オバマケアを見直し、一定の国からの難民受け入れを停止して…と、すさまじいスピードで大統領令を発効。その内容がいいか悪いかはさて置き、とにかくその行動力に驚いてしまいました。そして、なるほどと思ってしまったも のです。
 つまり、周りがどんなに反対しようが抵抗勢力がいようが、自分がこれと思ったことは実行してしまう強さと信念が、この人物にはあるのです。リスクは 承知で、自らが信じたことを大胆にやってしまうすごさが、トランプ氏にはあ るのです。多分それは自身のビジネスのなかで長い時間をかけて培ってきた成 功のための彼の流儀なのでしょう。その「強さ」に、経営者の一人である私は 尊敬を覚えてしまうのです。

 自分の信念を実行するのは、なかなかに難しいものです。必ず反対意見が出 てきて、躊躇してしまいます。別の論理を出されると、そうかもしれないと信 じたことが揺れ動いてしまいます。だが、彼はとにかくやってみるのです。その結果、間違えるかもしれないし、失敗してしまうかもしれない。でも、とにかくこれだと思ったことに着手してみるのです。
 なるほど、これが彼があそこまで成功した秘訣なんだなと理解するとともに 、私も重要な舵取りを迫られる場面ではトランプ流の強引な決断力を持ち合わせるべきではないかと省みることとなりました。

 今月この時期は繁忙期の真っ最中で、営業のスタッフたちは遅くまで仕事に 追われる毎日です。ところが一方で、企業としては残業時間を減らしていくこ とが目標として大きく課せられてきています。仕事をきちんとこなしながら、 残業を減らしていくことは、相反することのように思われますが、やり方を工 夫することによって実行できていくはずです。そこに、さらに売上げの前年度 比アップなどという目標を掲げたらどうでしょう。そんな無茶なという抗議の 声が必ず聞かれます。でも、仕事の内容や質をアップすることによって、実現 はできるはずです。
 どんなことでもまず思い切ってやってみることが大事だと、一連のトランプ 大統領の行動を見て考えます。そこから工夫やアイデアが生まれ、物事が改善されて理想に近づくことができるのではないかと考えます。それでいながら、 お客様のことをちゃんと見据えながら業務を行っていくという基本をきちんと 守る。… やれるはずです。

 トランプ流の「トライ」を見習いたいと考える私ですが、もちろん大統領と しての彼には不安を持っています。自国中心主義で保護主義に傾くあまり、世界各国が内向きとなり右傾化するのではないかという危険性を感じています。 何が起こるかわからないという一抹の不気味さも、ひたひたと感じます。
 ですが、自分を信じてやり続けていくしかないと、それこそトランプ風に考 えるわけです。

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