暑くてうすら寒い夏

驚くべき暑さが続いています。
体はすっかり疲弊して、すでに夏の終わりのような疲労感を感じますが、カレンダーを見るとまだやっと7月が終わったところ。お盆も過ぎていません。
長年生きている間に体得した季節感は、既に暑さが長く続いているがゆえ、もうそろそろ彼岸花の咲く頃では、ススキが風に揺れる頃かもしれない…などと訴えかけてきますが、いえいえ やっと8月になったばかり。これから盆踊りに花火、高校野球の時季が始まるのです。
ランチ時に見るTVの画面を見ると「熱中症注意」「危険な暑さ」の文字が連日繰り返し流されていてあ然とするばかり。
誰がどう見ても、異常事態です。
共有されない危機感
そんな先日、同世代の方と話をする機会があったのですが、いや暑いですねの挨拶から、ついつい昔話に花が咲いてしまいました。
かつて私が子どもだった頃は、最高気温が30℃を超える日はひと夏に数えるほどしかなく、そんな日に、今日は31℃だったんだって、へー、道理で暑かったはずだ、などと言い合っていたものです。
そんななかで、野球少年だった私は連日炎天下で練習をしていましたが、その間監督はわれわれに水を飲ませてはくれませんでした。練習が終わって、やっと水道の蛇口からほとばしる水を飲む。その水のなんと冷たくうまかったことか。
...いやはや、信じられない光景ですが、当時はどの部活でもそれが普通でした。
いま、それとそっくり同じことをすると、あっという間に救急車を呼ぶ羽目になります。
いかに夏の様子が変わってしまったかに、思い至ってしまいました。
消えゆく夏の情緒
その気温も今や、38℃、39℃と40℃にも迫る勢いです。
夜になっても気温は下がらず、エアコンのなかで寝る生活がすっかり定着してしまいました。
ここまで暑いと灼熱の砂漠にいるがごときで、かつての夏の風情など消し飛んでしまうような感じです。
涼を呼ぶための風鈴の音が暑苦しく感じられ、朝顔にうちわ・ほおずき・金魚・スイカにそうめん・かき氷…すべて危険な暑さの向こうに隠れてしまいました。
ということを話しているうちに、昔は夕方になると夕立ちがさーっと降り、その後は地面が潤ってなんとなく涼しく感じられたことを思い出しました。
今、夕立ちはまったくありません。ただ、息もできないほどの暑さがずっと続いて、暑いままで夜になります。
そうして、いざ雨となると、先月の秋田県での被害のように山のような量が降って、たちまち被害が出てしまいます。
地球号が向かう未来
これはこれから先どうなっていくんだろうと、私はつらつら考えてしまいます。
考えるとうすら寒くなってきて、天を仰いでしまいます。
地球環境が大きく変わって、温暖化が途方もないスピードで進んでいるのは明らかなのに、世界は遅々として対策に乗り出そうとはしていません。
対策どころか、戦争をする国、ミサイルを飛ばす国もあって、逆方向に向かっている感さえあります。
人類はなぜ、ここまで環境を激変させるほどの技術を持ち合わせながら、立ち止まったり、抑制したり、方策を練ったりできないのか。手と手を取り合って、協力し合うことができないのか。
...暗澹たる気持ちが抑えられないままで、本格的な盛夏の時期を迎えます。