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株式会社西田コーポレーションNISHIDA BLOG一年の計は馬の歩みにあり

一年の計は馬の歩みにあり

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一年の計は馬の歩みにあり

 あけましておめでとうございます。

 今年は一段と寒さの厳しい新春となっておりますが、皆様には健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 かく言う私はいま自宅の机でこの原稿を書いています。というのも、私にとって年末から仕事始めまでの約一週間は、一年の英気を養うための大切な休養の時期。一年間酷使した自分の体をいたわり、年老いた母のところに顔を出すくらいでどこにも出かけずのんびりと過ごして、時間が我がものである幸せに酔います。これといったことは何もせず、ただ時間が過ぎていくのにゆっくりと身を任せて数日を過ごします。これは一年を通してみてもほとんどないことで、例年の私の正月の無聊無策といったものは、三百六十五日の長いマラソンを続けていくうえでのエネルギーの源になっているようです。

 

 それにしても、今回ほど新年の「ひと息」を待ち望んだことはありませんでした。

 年末がロングランのフィナーレではないはずなのに、あと何日で元旦だろうと指を折って数え出す始末。とにかく多忙に多忙を重ねる年の瀬で、スケジュール帳はつねに満杯の状態。その合間を縫って社に戻ってみると、今度は案件についての稟議を得ようとする当社社員たちの長い列。それをこなして会合に出かけ、夜は夜で忘年会に顔を出しと、息をつく暇もないほど。しまいにはなかなか時間が取れないため、休日の時間を割いて大事な人との面会予定を入れる沙汰となっていました。

 何が師走の私をかくも忙しくさせたのかと振り返ってみるに、今回は圧倒的に忘年会の数が多かったのではないかという結論に至りました。今までそんな機会は持たなかったのだが今年は開催したいという集まりがあちらこちらで興り、それではと出かけていくことが数多くありました。これは順調に推移している日本経済の追い風を感じて、次年こそはという期待感がみんなの胸に沸き起こっていたからだと思います。来年はいい年にしたい、いい年にするぞという意気込みが、忘年会という催しに姿を変えて人々を動かしていたように思います。

 そんな年の瀬を無事乗り越えて、今は静かな心持ちで新しい年を迎えています。

 昨日と何も変わっていないはずなのに、年が明けると、遠くにそびえ立つ山々も、きんと冷え切った空気も、天上で弱い光を放っているお日さまも、洗い立てのように清々しく冴え冴えと感じられるから不思議です。

 そんな新春の清々しさのなかに身を置いていると、今年はやるぞという闘志がふつふつと沸き上がってくるのがわかります。昨年はいい年だった、今年はもっともっといい年にしたい、そんな思いが胸に広がってきます。

 今年の干支は午です。闊達で躍進的な印象が強い馬ですが、自らの会社の今年の歩みのイメージは決まっています。土煙をあげながら疾走するのではなく、一歩一歩を踏み締めながら歩んでいきたいと思っています。豪快なスピードの競走馬の走りではなく、いうなれば道産子、木曽馬の着実な歩みのイメージです。

 つまり、またとない追い風を受けて、今年は基本を押さえることを第一に歩んで行こうと考えているのです。社内のあらゆる部署が、ひとつひとつの仕事に対して誠実に着実に向き合って行くことを目標にしようと思うのです。

 この基本を押さえるという姿勢がお客様や土地オーナー様の利益となり、会社の拡大成長に結果的に繋がっていくと考えるのです。挑戦や冒険ではなく、目の前にある当たり前の仕事を当たり前にやっていこうと思うのです。つまりは「深める努力」ということで、まっとうなことをやってさえいればおのずと結果がついてくるのですから、我々にとってこれほど幸せな状況はありません。イチロー、王、長島、松井……偉大な野球選手の活躍の根底に共通しているのは、根気よく基本をコツコツと積み重ねていく努力です。この午の年に、我々もその基本を守る姿勢を大事にしたいと思っています。

 

 皆様にとっても、この一年が素晴らしいものとなりますように陰ながらお祈りいたしております。

 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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